
またずいぶん時間がたってしまいましたが、今回は作品展の話題パート2です!
今回の作品展「小さな花美術館 安曇野の旅」では
私、心花舎は共同主催者ということで、4つの作品を出展させていただきました。
それぞれの作品を、エピソードを交えながらご紹介いたしますね。

まず、会場のこげ茶色の大きな扉を活かしてコーディネートさせていただいた
秋冬カラーの2つの作品です。
ちょっぴり季節はずれかしら?と出展を控えようと思っていたのですが
大久保先生から「4つ出しましょう」とのお言葉で出させていただきました。

こちらは2014年の秋、ニューオオタニ東京での作品展に出店した作品
「おかえりなさい 一緒に食べよう」です。
coco de classで学び始めて半年で
アレンジの技術や色合わせ、コーディネートについても
まだまだ????の状態の頃のものですが
翌年の「ベストフラワーアレンジメント」の雑誌にも写真掲載いただいた
とっても思い入れのある作品です。


ある日突然、一人で天国へ旅立っていった
バイク、旅、食べる事が大好きだった人
コーヒーにパン、フルーツいっぱいのケーキにチョコ・・・
好きだったもの、お花で用意したから
(一番の大好物だったラーメンは無いけど)
たまには天国から帰っておいでよ
一緒に食べよう!
今回は元のコーディネートに、「天国」をイメージして
昨年制作した直径80センチの大きなリースを加えてご覧いただきました。

そしてお隣は「あたたかな雪・絆」
信州では知らない人はいないほど有名な人形作家
高橋まゆみ先生の作品「雪の中」のポスターを、
今回の作品展に限りということで人形館に特別に許可をいただき
使わせていただいたコーディネートです。

こちらは、がんの手術を繰り返し受けながら、
アルツハイマーになられた奥様の介護をしておられる
老夫婦がモデルとなっているお話から作られたお人形です。
記憶が一つずつ失われていく病気に侵されながらも
降りしきる冷たい雪の中、ご主人の事を思い
泣きじゃくりながら帰りを待ち続けている奥様と
その姿を見つけたご主人。
どうしようもなく申し訳ない気持ちと、安堵感で
謝りながら奥様を抱きしめるご主人の姿。
冷たい雪の中に見えるお互いを思いやる心の暖かさ、
そんな世界を暖かく包み込むセーター、
永遠に途切れることのない愛、絆を表す円・丸の
リースとボールブーケで表現しました。

また、シークレットテーマですが
7年前に他界した私の母が30年ほど前に作った
ホコリまみれで色あせてしまった「アートフラワー」を、
花材の一部として使用した三日月型のスワッグで、
家族・親子の絆、母への思いも込めてみました。

そしてこちらは昨年の吉祥寺での作品展「ウェディング物語」に
出展したコーディネート「ずっと いつまでも」
こちらも、高橋まゆみ先生のお人形で
菜の花畑にたたずむ老夫婦お人形のポスターを
特別に使わせていただきました。
結婚してから嬉しかったこと、楽しかったことだけでなく
辛く悲しみにくれたことも沢山あったけれども
共に年を重ね、こうして二人で穏やかに過ごせる時間が
すっとずっと、いつまでも続きますように・・・・
旅立っていった主人と私の叶えることのできなかった時間、
おじいさんとおばあさんになった晩年の二人の時間に思いをはせて、
「こうなりたかったな・・・」という気持ちを表現してみました。

そしてこちらが今回の作品展のために制作した「虹の橋」。
昨年の秋に、一歳で天使になって旅立った私の家族
フェレットのココア君への思いと、
愛するペットを亡くした人たちの間で
世界中に広まっている作者不明の詩「虹の橋」をテーマに
コーディネートしました。

亡くなったペットの魂が、虹の橋のたもとにある
緑の草原が広がる楽園に行き、そこで飼い主を待っていて、
時が過ぎ、いつの日か飼い主が世を去った日、
虹の橋のたもとでペットと飼い主が再会し、
幸せな気持ちで虹の橋を共にわたって天国行く・・・


大小のくっついた真っ白なリースが再開した二人で
「もう離れないからね。いっしょに天国に行こうね。」
そんな気持ちを表現してみました。

今回の私の4つの花空間、
そのテーマやコーディネートのコンセプトが少々重たい内容だったのですが、
決して暗いイメージではなく暖かさや、作品に込めた気持ちや思いが
伝わっていましたでしょうか?
お花のアレンジを作るだけでなく、何を表現し伝えたいのか、
色彩心理を取り入れた色合わせや雑貨と合わせて
コーディネートする事で表現の世界が広がります。
こうしてテーブルの上にテーマの世界をコーディネートするのが
coco de classスタイルの花空間スタイリングです!
興味を持たれた方、基礎を学んでみたい方
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